傷病手当金、出産手当金の受給中に退職したとき
退職するときに傷病手当金の支給を受けていた方が、その病気やけがのために引き続き仕事ができないとき、退職まで継続して1年以上被保険者であれば支給開始日より1年6か月間は傷病手当金が支給されます。ただし、老齢厚生年金等を受けられるときには、支給が打ち切られます(年金等の額が傷病手当金の額を下回るときは、その差額を支給)。支給額は在職時と同じく休業1日につき、支給開始月を含む、直近12か月の平均標準報酬月額の30分の1に相当する額の3分の2相当額※です。
また、被保険者が退職するときに出産手当金の支給を受けていた場合は、退職まで継続して1年以上被保険者であれば、支給期間が終わるまで出産手当金が支給されます。支給額は在職時と同じく休業1日につき、支給開始月を含む、直近12か月の平均標準報酬月額の30分の1に相当する額の3分の2相当額※です。
任意継続被保険者の場合、傷病手当金と出産手当金の給付はありません。
※ただし、被保険者期間が1年間未満の人は、その被保険者期間の標準報酬日額の平均か、支給開始日の属する年度の前年度の9月30日における全被保険者の平均標準報酬日額のいずれか少ない額の3分の2相当額
退職後に出産したとき
被保険者が退職後6か月以内に出産した場合は、出産育児一時金が支給されます。ただし、退職前に継続して1年以上被保険者であることが必要です。なお、被保険者退職後の家族出産育児一時金はありません。
退職後に亡くなったとき
被保険者本人が退職後3か月以内に亡くなったときは、退職前の被保険者期間には関係なく在職中のときと同じように埋葬料(費)が支給されます。また、退職後の傷病手当金や出産手当金を受けているときに亡くなった場合や、それらの支給を受けなくなってから3か月以内に亡くなった場合にも、埋葬料(費)が支給されます。
埋葬料は、一律50,000円です。埋葬費については、埋葬料の範囲内で埋葬に必要とした実費額となります。
なお、退職後に被扶養者が亡くなった場合、家族埋葬料は支給されません。
健康保険の資格は退職した日の翌日に失われますが、退職後にも給付が受けられることがあります。